エリヤフ・ゴールドラット博士の制約理論は、

プロジェクト工期短縮と利益の増加に威力を発揮します。




「目標を突破する実践プロジェクトマネジメント」岸良 裕司、中経出版(2005/12)

(私の評価:★★★★★:絶対お薦めです!)


●著者紹介・・・岸良 裕司

 1959年生まれ。大学卒業後、京セラに入社。半導体の営業
 に取り組む。2003年、土木積算ソフトでトップシェアの
 (株)ビーイングヘッドハンティングされる。


●仕事を受注する、家を建てる、プログラムを組む、
 大学受験する、ビアパーティを企画する。
 人生の出来事は、すべてがプロジェクトのように思えます。


●私はこの5年間、プロジェクトの工期短縮方法を
 考えて続けてきました。
 日本の場合、工期が守られるのが普通ですから、そうであれば、
 もっと工期を短くできるのではないか・・・それが私のテーマでした。


●そのひとつの解決方法が、本書にわかりやすく
 書かれてあるのです。


●まず、工程表を作りますが、これはどこでも同じですね。

 次に、各工程の余裕(サバ)を削って、仕事の最後に
 まとめて余裕(バッファ)を確保します。

 ・次はサバ取りを行う。たとえば10日の工程について、
  その担当者が出した「10日」という見積もりには、今までの
  過去の痛い目にあった経験から、約束した工期を守るための
  サバが入っているはずだ。(p62)


●普通は、このサバを削る段階で挫折する場合が多いのです。
 責任感の強い担当者に対して、共有のバッファがあるから大丈夫だよ!
 と納得させて、実際にサバを削れるかが「勝負の分かれ目」になります。

 ・「隠れサバよみ虫」は、責任感がきわめて強いので、他人の
  サバは食べず、自分のサバだけを食べ、他人と共有した親方
  バッファを食べるのを好まない習性を持っている。(p45)


●そして、実行段階では、各工程の進捗状況を確認しながら、
 共有バッファの量だけを管理していきます。

 ・作業担当者に「あと何日?」と質問するのだ。(p90)


●こうした手法は、ゴールドラット博士の「クリティカルチェーン」※
 に書かれてあるものですが、こうした考え方は決して新しいものではなく、
 これまで日本の辣腕現場監督が実行していたものを、
 普通の人にわかりやすく一般化したものなのでしょう。


「クリティカルチェーン」
エリヤフ・ゴールドラット、ダイヤモンド社
(2003/10)¥1,680(評価:★★★★★)

 ・ギリギリの工期で要求すると現場はその納期で終わらせるためには
  なにをすればよいかを必死になって考える。それがむしろミスがない、
  安全な仕事を生むことになる。(p52)


●このクリティカルチェーンの工事短縮方法は、
 今後のプロジェクト管理の主流になっていくでしょう。必読です。


●さらに、この本は、その内容を非常にわかりやすく
 解説していることから★5つとしました。

 ちなみに、私は、さらに2冊買い増しして社内の関係者に配布しています。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・余計にお金を掛けてでも短期間に工期を終わらせたほうが
  最終的には儲かる(p126)


 ・「プロジェクト完了までの間に問題があるとしたら何がある?」
  と質問するのである。(p95)


 ・プロジェクトが行われる大義名分を、目的、成果物、成功基準
  として明確に示す(p106)


 ・複数のプロジェクトを実行している場合でも、
  1つのタスクに集中する(p149)


「目標を突破する実践プロジェクトマネジメント」
岸良 裕司、中経出版
(2005/12)¥2,415(私の評価:★★★★★:絶対お薦めです!)

【エリヤフ・ゴールドラット博士の経歴】
1948年生まれ。イスラエルの物理学者。

1984年に「ゴール」を発表し、TOC(Theory of Constraints:制約条件の理論)の提唱者として知られる。